盲導犬は虐待ではない

説明

「盲導犬は虐待」説の誤りを指摘します。

本文

盲導犬の使用は動物虐待にあたるとの主張がある。だが、その主張は誤っている。

そもそも、現在の日本において動物虐待の法的な定義はないのだ。動物愛護法(動物の愛護及び管理に関する法律)には「みだりに給餌又は給水をやめることにより衰弱させる等の虐待」とあるものの(第27条)、虐待の定義は書かれていない。つまり、虐待説は「盲導犬は私の思う虐待にあてはまる」程度の個人的な意見ということになる。

さらにいえば、盲導犬の使用は法律で認められている。これは盲人の権利というより義務であり、彼らは杖か盲導犬なしでは道路を歩いてはいけないのだ(道路交通法・第14条)。盲導犬(を含めた補助犬)の使用を前提とする身体障害者補助犬法も、2003年に施行されている。

それでも虐待説を主張したいのであれば、法改正を訴えるべきだ。だが、誰も本気ではないのだろう。そうした意見は聞かない。

この文書の情報

この文書はウェブサイト「ちんたらした暮らし」の一部です。

公開日
2005年1月16日
作成者
岩本隆史
URL
http://purl.org/net/slowlife/20050116/